ペニシリンという言葉を聞いたことがある人はいるかもしれませんね。ペニシリンとは抗生物質の1つです。
では、抗生物質はほかにどんな種類があり、どんな効果があるのかを知っているでしょうか。
利用する機会があるかもしれませんし、少し調べてみませんか。

■抗生物質とは

まずは抗生物質とは何ぞや、という疑問に答えておきます。
抗生物質は細菌感染に対する薬です。
細菌には効果を発揮しますが、ウイルスや真菌といったものには全く効果がありません。

つまり、インフルエンザには無力ということですね。

■グラム染色と細菌

さらに細菌についても簡単に説明しておきます。
細菌は大きく「グラム陽性菌」と「グラム陰性菌」の2つに分けることが出来ます。
グラム染色という染色法で分ける方法で、染色されれば陽性、されなければ陰性です。

多くの細菌はグラム陽性菌ですから、普通の細菌という認識でいいと思います。
グラム陰性菌は簡単に言うと、薬物に強い細菌です。
その代わり物理的には弱い細菌になります。

■ペニシリン系抗生物質

ペニシリンはあるドラマで取り上げられてため、耳にした人は多いかもしれません。
細胞の細胞壁の合成を妨害することで、細菌が細胞を保てなくなり「殺菌」するというのが主な作用になります。
多くの細菌に対して効果を発揮しますが、グラム陰性菌にはあまり高い効果は期待できません。

■セフェム系抗生物質

セフェム系の作用はペニシリン系とほぼ同じのようです。
殺菌しますから、あとで紹介する「マクロライド系」や「テトラサイクリン系」よりも早く効果が出ます。
セフェム系はさらに1~4の世代に分けられ、世代によってグラム陽性菌と陰性菌への効果が変わってきます。

具体的には第1世代になるにしたがって、グラム陽性菌への効果が高まり、第3世代になるにしたがってグラム陰性菌に対して効果を発揮します。
第4世代は特殊で第1世代と第3世代を掛け合わせた、ほぼすべての細菌に効果がある抗生物質です。

■マクロライド系抗生物質・テトラサイクリン系抗生物質

マクロライド系はすでに紹介した2つと違い、タンパク質の合成を邪魔することで、細菌をタンパク質不足にすることで弱らせます。
効果がゆっくりですから「静菌」とも呼ばれます。
マクロライド系の抗生物質は主にレンサ球菌による感染症などに効果を発揮するようです。
レンサ球菌と言っても、患部によって症状は様々で、中耳炎や肺炎もレンサ球菌が関わっている可能性もあります。

テトラサイクリン系はマクロライド系と作用は同じですが、主に梅毒に効果があります。

■ニューキノロン系抗生物質

ニューキノロン系はペニシリン系やセフェム系と同じく「殺菌」作用がある抗生物質です。
しかし妨害するのはDNAの合成で、遺伝子情報を利用できなくすることで、殺菌します。
ニューキノロン系は生物学的利用率と呼ばれる、薬の吸収率のようなものが高く、飲み薬であっても静脈注射と変わらない効果を期待できるのだそうです。

■耐性菌について

細菌の中には抗生物質に耐性を持ったものがいます。
耐性菌には抗生物質が効かないため問題になっているわけです。
この耐性菌ですが、抗生物質を中途半端に使ったために、死滅を免れた菌がその抗生物質に耐性を持って生まれるようです。

■使いすぎもよくないが使わなさすぎるのもよくない

薬ですから、利用し続ければ体に異常をきたす可能性が高くなります。
ですが抗生物質に関しては、症状がなくなったからと指示された日よりも早く利用をやめてしまうと、残った菌が耐性菌に変化します。
そうならないためにも、病院での指導はしっかり守りましょう。

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